私の資産形成 資産形成の実践

かちとり氏のヘッジファンドが好調、日経平均のマーケット・タイミング戦略

私はインデックス投資と不動産投資を主な軸として資産形成を進めていますが, 資産の10%程度は投機的な取引も含めてアクティブな運用をしています.

学んだ知識を現実の市場で実践しようと, 昨年から(疑似)ヘッジファンド運用をしているのですが, パフォーマンスが好調なので記事にしてみました.

特に, マーケット・タイミングについては, 経験を通じてしっかりした哲学を形成している方が多い印象があるので, 1つの考え方として読んでもらえると幸いです.

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運用実績

まず, 運用開始来のパフォーマンスはご覧の通りです.

大統領選挙, 新型コロナウイルスのワクチン開発報道, 米国の追加経済対策と好材料続きの株式市場に一時は置いていかれていましたが, 足元では日経平均のバイアンドホールド運用を再び抜き去り, 運用開始来のリターン/リスクは3を超えています.

特に, 日経平均が1,000円以上下落した2月26日に日経平均をショートしていたことがプラスに寄与しました. 約8ヶ月の運用期間において, ポジションを取ったのはわずか18日であり, 残りはマネー運用をしています.

後述しますが, 取引によって利益がでるごとに20%の税金が引かれているため, 実際の実力ベースのリターンは少し上振れして46%程度となります.

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運用戦略の概要

運用戦略の基本は, 翌日の日経平均が上昇・下落する確信度が高いタイミングにおいて, 取れるだけの株式エクスポージャーを取るというものです. 具体的には, モデルの予測に応じて1日だけレバレッジ投信をロングかショートにスイッチし, すぐにマネーファンドに戻します.

仮に, 市場の方向性をある程度予測できる日があるのであれば, 何でもない日に3日間エクスポージャーを取るよりも, その日に3倍のエクスポージャーを取る方が効率的であるという考えに基づいています.

もちろん, 相場の方向性を100%当てることは不可能ですが, 勝率の期待値が50%以上あるのであれば, 取引回数が増えれば勝率は期待値に収束していくことになります.

有名なヘッジファンドも取引の勝率そのものは驚くような水準ではありませんが, 大量の取引を繰り返すことで期待値を収束させ, 安定したパフォーマンスを生み出していると言われています.

ここでは, マーケット・タイミングがある程度予測機能すると考えられる根拠について整理していきます.

ボラティリティの持続性

まずは, 市場のボラティリティについてです.

これは様々な先行研究において指摘されていますが, 株式市場のボラティリティは, 将来においても一定期間継続する傾向があるということが知られています.

例えば, ある時点の株式市場が過去と比較して落ち着いていたり, 荒れていたりすれば, その後しばらくは同じような傾向が続くと予想されます.

こうした傾向に基づけばある日の市場の動きが翌日に持続しやすいのか(モーメンタム), 反転しやすいのか(リバーサル)の判断材料になると考えられます.

投資家の過剰反応と過小反応

効率的市場仮説というのも多くの先行研究において議論されていますが, 完全には合理的ではないだろうというのが実際のところです.

市場のリターンを上回る投資機会(ミスプライシング)が生まれる背景の1つとして, 投資家の過剰反応および過小反応の存在はよく知られています.

これは, 株式市場の良い(悪い)情報を投資家が即座に正しく価格に反映することはできないというもので, その後のモーメンタムやリバーサルを生むことになります.

こうした投資家の過剰反応や過小反応は特に市場の変動が大きい局面において生まれやすいということが, 翌日の市場を予測する材料になると考えられます.

株式市場のリターンは僅かな期間に生まれる

最後に, 株式市場のリターンはいつ生まれているのかという点です.

稲妻が輝く瞬間を逃してはいけないというのは多くの投資家が支持する話ですが, 実際に株式市場のリターンが特定の期間に生じることを指摘する先行研究も多いです.

例えば, 1月効果やセルインメイなどの株式市場の季節性は有名ですが, 米国株のリターンの多くがFOMC前後で生じているという指摘もあります.

特に, 株式市場が横ばい推移している変動が小さい期間は, リターンが生まれる特定の期間に該当せず, 運用成果の決め手にならない場合が多いです.

こうした点を踏まえて, 無用な変動にさらされるだけの市場に参入すべきではないタイミングと, リターンの獲得機会である市場に参入すべきタイミングの取捨選択をしています.

本音を言えば, この運用は株式市場がベンチマークではないため, 安定した絶対リターンさえ獲得できれば, 株式市場に置いて行かれたとしても問題はありません.

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制約条件

ちなみに, 私は自由な取引を行うことができない個人投資家という立場上, 本物のヘッジファンド運用者と比較して様々な不利な条件下での運用を強いられます.

こうした多くの制約条件の下で, 本当に低コストのインデックス投資以上の付加価値を獲得することができるのかという点も実際には関心の対象です.

ここでは, 実践上の制約についても触れておきたいと思います.

投資対象は投資信託だけ

まず, 最も大きい制約は取引できる資産は投資信託だけであるという点です.

定量モデルに基づいて勝率が高いと判断された方向に瞬間的に最大限のエクスポージャーを取る運用戦略であるため, 当然レバレッジを活用することになります.

通常であれば先物取引を利用するのが一般的ですが, 私は先物が利用できないため, スイッチング付きのレバレッジ投信を利用することになります.

現在ではスイッチング手数料を取る金融機関も多く, 残された選択肢は, 手数料を取らないソニー銀行において楽天日本株トリプルブル・ベアを取引することでした.

結果として, 注文ができるのは当日の14:00まで, かつ, ポジションを閉じることができるのは現物市場の大引けのタイミングのみとなります.

こうなると, 14:00以降に売買シグナルが消失したり, 予測通りの動きをしてもポジションを閉じられないまま失速したりということが稀に発生します.

取引毎に発生する税金

また, 各種の手続きの手間を省くために特定口座で取引を行なっていますので, ポジションを閉じる度に税金が差し引かれます.

このあたりは真面目にやればある程度効率的にできるとは思いますが, この運用に費やせる時間も限られているため, なるべく運営は省エネにしています.

実際に運用がある程度上手くいってリターンの水準が大きくなってくると, 複利効果が失われる損失も意外と大きいなと実感しています.

運用実績の推移においてプラスリターンの後に小さなマイナスが生じているのは, 基本的には受渡日に税金が引かれているためです.

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まとめ

この記事では, 現在実践しているヘッジファンド運用についてまとめてみました.

この半年ぐらいはアウトオブサンプルでも順調にリターンを稼いでいますが, 今のところ上がるか下がるかの50%でラッキーが続いているという範疇を出ていません.

とは言え, 実践する機会があると知識や情報を集めるモチベーションも大きく変わりますので, しばらくは運用経過を見守っていきたいと思います.

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