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同じ指数に連動するファンドを分散するべきか?運用会社が破綻した場合は…

代表的な指数に連動するインデックスファンドであれば、基本的には各運用会社の商品ラインアップに入っています。

ここで、各運用会社が提供する同じ指数に連動を目指すファンドを分散して保有することに意味はあるのでしょうか。

直感的には、誰が運用しても同じ投資成果になるのがインデックスファンドであり、コストが最も低いファンドの保有が正解のはず。

この記事では、同じ指数へ連動を目指すファンドを分散して保有することについて、3つの視点から考察してみました。

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経営破綻リスク

まずは、資産を1つの投信に集中して投資しているとして、運用会社が破綻した場合に自分の資産はどうなるのかということです。

実はこの問題については「投資信託協会」がわかりやすくまとめてくれています。

参考 投資信託の安全性

要約すると、投資家の資産は販売会社や運用会社ではなく信託銀行にて保管されており、信託銀行においても銀行自身の資産とは区別して管理されています。

仮に販売会社、運用会社、信託銀行のどれかが破綻したとしても、制度上、投資家の資産はきちんと守られるようになっています。

経営の破綻という観点からは、同じ指数への連動を目指すインデックスファンドを分散する必要はないということがわかります。

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インデックス運用のスキル

次に、同じ指数への連動を目指すインデックスファンドであっても、運用会社によって運用成績に差がある場合もあります。

参考として、日本の厚生年金と国民年金を運用しているGPIFの運用委託先を「業務概況書」から見てみましょう。

▲ こちらは国内債券パッシブの委託先です。同じ「NOMURA-BPI」へのパッシブ運用を3社に分散して委託していることがわかります。

▲ そして各社のパフォーマンスはご覧の通り。5年間で各社のパフォーマンスに1bp(1/100%)単位で差が生まれています。

これはベンチマークに対するアクティブリスク(T.E.)を取らない形で追加的な収益を狙う「パッシブアルファ」と呼ばれるものです。

例えば株式では、指数の銘柄入れ替えや買収が起こった際などに、指数よりも上手く売買をすることでリスクを取らずに追加的なリターンが得られる場合があります。

もちろん、指数から離れられないためリターンの幅は限定的になりますが、1/100%でもGPIFからの1兆円規模の受託資産であれば1億円の価値を生み出します。

パッシブ運用のファンドマネジャーはこうした小さな、一方で、きめ細やかな付加価値を常に追求しているという訳です。

ちなみに、最近のGPIFではパッシブ運用であっても各社のエンゲージメント活動やESGへの取り組みの差を積極的に評価しています。

話を個人投資家に戻しますと、たしかにパッシブ運用でもファンドマネジャーのスキルによってパフォーマンスに差が生まれはしますが、個人投資家にとっては誤差の範囲です。

それに対して、現在は同じインデックスファンドの信託報酬に10bp〜20bpの差がついており、同じベンチマークへの連動を目指す以上、この差を運用で埋めることはできません。

つまり、パフォーマンスの観点でも同じ指数に連動を目指すファンドをいくつも分散するより、最もコストが低いファンドに集中投資する方が合理的であると言えます。

ただし、過去にはニッセイアセットの外国株式のように、インデックスファンドであっても市場の大幅変動時に指数と基準価額の乖離が大きくなることはありましたので、ファンドの規模など運用の安定性は確認ですね。

参考 ニッセイアセットマネジメントの誠実な態度に感心する

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税金対策

最後は、同じ運用成果のファンドを複数保有することで、キャピタルゲイン課税を抑えることができるかという視点です。

既存のインデックスファンドに十分な含み益がある際に、追加の投資を同じ指数に連動する別のインデックスファンドに行うとします。

その後、市場が下落した上にファンドを売らなければならないという状況が起こった場合、既存ファンドは未だに含み益で売却すれば税金を取られますが、新規ファンドは含み損になっているため税金を取られません。

このように、同じ運用のファンドであっても投資時期をずらすことで、場合によっては有利に売買することができる可能性があります。

ただし、中途半端は売買をせずに長期的にリターンを稼ごうと考えている投資家にとっては、保有するファンド数が増えるだけで大したメリットはないと言えそうです。

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まとめ

この記事では、以下の3つの視点から同じ指数に連動するインデックスファンドを分散投資する価値について考察しました。

  • 経営破綻リスク
  • インデックス運用のスキル
  • 税金対策

結論としては、個人投資家の運用規模の場合に、同じ運用のファンドを分散するメリットはないということです。

改めてemaxis Slimのような低コストのインデックスファンドを選んで資産形成をすることが正解であると確認することができました。

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