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マルチファクターポートフォリオの構築方法を比較:S&P編

前回の投稿においては, マルチファクターポートフォリオの比較として, 「Diversified Multiple-Factor Index」のメソドロジーを確認しました.

今回の投稿では, S&Pのスタンダードなマルチファクター指数である「QVM Multi-Factor Index」の指数構築方法について確認していきたいと思います.

ご参考:S&P Quality, Value & Momentum Multi-factor Indices Methodology

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QVMマルチファクター指数

S&P QVMマルチファクター指数の考え方は, 最適化を用いて指数を計算していたMSCIのマルチファクター指数と比較すると至ってシンプルです.

指数は, QVMの頭文字が表すクオリティ(Qualty), バリュー(Value), モーメンタム(Momentum)の各指標の平均スコアが高い銘柄群に投資を行います.

クオリティ(S&Pクオリティ指数)については, 投資ユニバースのうちクオリティスコアが高い上位銘柄に投資を行う指数です.

クオリティスコアは, ROE, アクルーアルズ, 財務レバレッジの3つのZスコア(各指標の平均と標準偏差に基づいて正規化したスコア)の平均値として定義されます.

モーメンタム(S&Pモーメンタム指数)については, 投資ユニバースのうち直近1ヶ月を除く過去12ヶ月のリターンをボラティリティで割った, ボラティリティ調整後モーメンタムがスコアとして定義されます.

バリュー(S&Pエンハンストバリュー指数)については, 投資ユニバースのうちバリュースコアが高い上位銘柄に投資を行います.

バリュースコアは, 各銘柄の株価純資産倍率, 株価収益率, 株価売上高倍率の3つのバリュエーション指標のZスコアの平均値として定義されます.

シングルファクターのスコアの平均値で銘柄を選ぶメリットとしては, 保有銘柄がどのファクターで評価されているのかが明確になること, および, どのファクターが効いて(効かなくて)パフォーマンスが良かった(悪かった)のかが相対的にわかりやすいことです.

直近5年間のS&P500との比較がこちら. マルチファクター指数のリターンが年率14.09%であるのに対して, S&P500のリターンが年率14.93%で年間1%弱負けています.

やはり, 2020年度の市場環境がファクター分散に厳しかったのはMSCIのマルチファクター指数との比較でも同様ですね.

このQVMの組み合わせに低ボラティリティファクターを加え, 4つの平均スコアの上位銘柄に投資をするQVML指数もS&Pには存在しています.

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まとめ

今回の投稿では, S&Pのマルチファクター指数の構築方法についてまとめてみました.

シングルファクタースコアの組み合わせで構築されるマルチファクター指数ですので, どのファクターを考慮するのか, 各スコアをどのようなウェイトで組み合わせるのか(S&Pの場合は等ウェイト)などがポイントになりそうですね.

市場環境によって重みづけを変えたりと工夫の余地は色々とありそうですが, シンプルな方法がやっぱり1番ですかね.

▼ MSCIのマルチファクター指数である「Diversified Multiple-Factor Index」については, こちらの投稿です.

▼ FTSEのマルチファクター指数である「Comprehensive Factor Index」については, こちらの投稿です.

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インデックス投資家のアタマノナカ

コメント

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