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マルチファクターポートフォリオの構築方法を比較:FTSE編

これまでの投稿で, MSCI, S&Pという主要な指数ベンダーのマルチファクター指数の構築方法について確認してきました.

このシリーズの投稿も, 今回のFSTEで最後となります. さっそくですが, ポートフォリオの構築方法を確認していきたいと思います.

ご参考 Methodology overview Comprehensive Factor Indexes

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Comprehensive Factor Index

FTSEが提供するマルチファクター指数である「Comprehensive Factor Index」は, 複数のファクターを包括的に考慮して構成されます.

ファクターは, モメンタム, クオリティ, サイズ, バリュー, 低ボラティリティの5つです.

各ファクターは"様々な地域や期間にまたがる多くの実証的証拠に裏付けられた広範な学術的、実務的コンセンサスが得られている"という点がポイントとなります.

指数の構築に際しては, まず各銘柄のそれぞれのファクター値を計算します. ファクター値はそれぞれ異常値処理と正規化を行った後, 0〜1の値に正規化されます.

各銘柄のウェイトはFTSEがTilt-Tiltと呼ぶ方法によって決まります. 具体的には, 各銘柄の時価総額加重ウェイトを基準として, 0〜1に正規化された各ファクターのスコアを順番に掛けていきます.

例えば, 0.22%(時価ウェイト)×0.91(クオリティ)×0.76(モメンタム)×0.70(バリュー)×0.18(サイズ)×0.63(低ボラ)= 0.012%といった形です.

このTilt-Tiltという方法によって, シングルファクターのポートフォリオ組み合わせる方法(コンポジットインデックス)や各ファクタースコアの平均を最終スコアとする方法(コンポジットファクター)と比較して, 複数のファクターエクスポージャーを効率的に取得できるとのことです.

銘柄の合計ウェイトが100%になるように割り戻し, 最大ウェイト制約(時価ウェイトの20倍まで),最小ウェイト制約(0.5bp),国/セクター制約を設けて, 最終的なポートフォリオが構築されます.

先進国ベースの時価加重指数に対する超過リターンの推移がこちら. 過去10年間でほとんど±0%ですが, MSCI, S&Pと同じく2016年以降はズルズルと負け続けていますね.

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まとめ

今回の投稿では, FTSEのマルチファクター指数の構築方法についてまとめました.

正直, Tilt-Tiltという方法を初めて知ったので, FTSEが主張するように本当に効率的な方法なのか自分でも試してみたいところです.

同じマルチファクター指数でも, MSCI, S&P, FTSEでそれぞれアプローチは異なります. 指数ベンダー間においても他社との差別化が必要なんでしょう.

各社とも足元のパフォーマンスは厳しいですが, 一部の銘柄が極端に上昇したこの数年の市場環境が特殊だったと見ることもできますので, マルチファクターのコンセプトが今後どのように機能していくのか見守っていきたいと思います.

▼ MSCIのマルチファクター指数である「Diversified Multiple-Factor Index」についてはコチラ!

▼ S&Pのマルチファクター指数である「QVM Multi-Factor Index」についてはコチラ!

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インデックス投資家のアタマノナカ

コメント

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