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将来のインフレ対策としての株式投資!インフレヘッジではないことに注意!

株式投資が推奨される理由の1つに、将来の「インフレ(物価上昇)」対策があげられます。

日本で生活していると想像しづらいですが、モノやサービスの価格が上がると保有しているお金の実質的な価値は目減りします。

そのため、個人投資家のインフレ対策としてはインフレと共に成長していく資産をある程度保有しておくことが重要になります。

この記事では、インフレ対策としての株式投資について改めて考察してみました。

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インフレ対策としての株式投資

インフレ対策として株式投資が有効だと考えられる理由は、株式リターンとインフレが起こる源泉が共通しているからです。

企業収益が増えると給与が増える。給与が増えるとモノやサービスの需要が増える。モノやサービスの需要が増えると物価が上がる。物価が上がると企業収益が増える。

このような健全な経済成長に伴うインフレ環境においては、中長期的には株式リターンもプラスになると期待されます。

一方で、今の日本で起きているのはこの真逆。物価が下がると企業収益が減る。企業収益が減ると所得が減る。所得が減るとモノやサービスの需要が減る。需要が減ると物価が下がる。

日本において長期化したこの負のサイクルを止めるため、アベノミクスなどの財政政策や日銀の金融政策が打ち出されてきました。

出所:ジェレミー・シーゲル著「株式市場」

▲ グラフはインフレを調整した米国の資産価格の推移です。株式が健全な経済成長によって長期的に成長してきたことがわかります。

株価は企業の収益の他に投資家の選好でも価格が変動するため、インフレ率との相関を測っても必ずしもきれいな正の相関になるとは限りません。

しかし、長期的に世界経済が成長していくという前提に立てば、株価の成長とインフレが共存できるということがわかります。

参考 なぜ投資をするべきなのか?世界経済の成長を自分の資産形成につなげよう

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インフレ対策とインフレヘッジ

また、「インフレ対策」と「インフレヘッジ」の違いについても考えてみます。

株式はインフレ対策として有効な資産ですが、インフレヘッジとして有効な資産ではありません。

インフレ対策の目標は、将来インフレが起きた際に資産価格の上昇によって実質的な購買力を保つことであると考えられます。

▲ グラフのように、物価の上昇以上に資産価格が上昇する場合には、インフレ対策として資産が有効であると考えることができます。

▲ 極端な例ですが、グラフの資産リターンと物価の相関は-1で完全な逆相関です。両者の動きは逆ですがインフレ対策としては有効であり、相関が必ずしも重要ではないことがわかります。

一方で、インフレをヘッジしたい場合には資産価格と物価の関係はより重要です。インフレヘッジの目標は、インフレによる購買力への影響を相殺することであると考えられます。

▲ グラフにおいては、資産価格と物価の動きが一致して実質的な価値は変動していません。この場合に、相関が低かったり変動幅が違うとインフレの影響で実質価値が変動してしまいます。

為替ヘッジを例に考えるとわかりやすく、外貨とヘッジポジションの変動の大きさやタイミングが異なっていたら外貨の変動によって資産価格が影響を受けてしまいますね。

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インフレヘッジとしての金

実はインフレをヘッジするというのは意外と難しい問題です。インフレヘッジに有効だと言われる金についても、実はインフレヘッジとして機能していないという研究があります。

参考 Erb and Harvey [2013] "THE GOLDEN DILEMMA"

出所:Erb and Hervey [2013] "THE GOLDEN DILEMMA"

▲ グラフは横軸に物価、縦軸に金価格をプロットしたものです。金がインフレヘッジとして機能していれば点は右上がりの直線になるはずですが、実際には大きくぶれています。

出所:Erb and Hervey [2013] "THE GOLDEN DILEMMA"

▲ 続いてのグラフは、金価格を物価で割った比率(実質価格)の推移です。金価格と物価が連動していれば比率は一定で推移しているはずが、こちらも大きくぶれています。

出所:Erb and Hervey [2013] "THE GOLDEN DILEMMA"

▲ 最後のグラフは、10年間の金のリターンと物価上昇率を比較したものです。10年間という長期で見ても、金のリターンと物価上昇率はほとんど一致する期間がありません。

金は実物資産として物価上昇の影響を少なからず受けているはずですが、少なくとも過去においては物価の上昇をヘッジするという機能を果たしてきませんでした。

これは金の価格がインフレよりも需給によって大きく変動してきたためだと考えられます。

過去シミュレーションなどで金を含めると金の価格が上がっていたため結果は向上しますが、単純にインフレによってリターンを稼いだと考えていいのかは悩ましいところです。

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まとめ

日本で生活しているとあまり実感がありませんが、ニューヨークではランチを食べるのに1,500円は必要と言われるように、インフレは消費者にとって大きなリスクです。

様々な意見があると思いますが、インフレ対策としてグローバルに分散された株式への投資は有効な選択肢であると考えています。

投資家としてインフレリスクを正しく理解して、資産形成にも活かしていきたいですね。

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